2016/12/22

今でこそ子供がなかなかできないカップルにおいて、原因を男女両方に求めることは普通のことですが、古くには「嫁して三年 子なきは去れ」という、女性にとって差別的な言葉がありました。これは江戸時代に普及した女子教訓書「女大学」に載っている文章で、子供ができないことが女性だけのせいにされていた、封建的な状況が読み取れます。ところが現代でも子供ができないのは女性のせいと考えたり、男性に妊活は不要と考える人がいるようです。男性の妊活の必要性を今一度考えてみましょう。
不妊に関しては、まだまだ古い考えを持つ人が多い?
子供ができないカップルにおいて、女性だけが医者通いする、妊活する例があります。
前述の「女大学」には男性が主となる封建的な内容が見られますが、こうした考えが現代でも抜けきらない男性や、妊活を我がことと考えられない男性も多いよう。
ところが不妊の原因の半分は男性にあり、夫婦揃って治療を受ける、男性も妊活するといった共同作業が必要なのですが、腰が重い男性もいるようです。
妊活に不熱心な男性たち
妊活を言い出したのは女性、妊活に熱心なのも女性の方が多いという調査結果もあるように、概して男性の方が妊活に対しては不熱心な様子で、妊活を男性側から言い出した例は2割程度だそうです。
その理由は、女性は自分の体内で赤ちゃんを育てていくので妊娠に対する意識が高いのですが、男性はそれに比べて妊活を自分も努力が必要なこととして捉えにくいという男女の意識の差があり、その壁はなかなか越えるのが難しそうです。
男性はどうしても妊活にも他人事のように感じてしまう部分もあるようですが、それに対して女性は怒るだけではなく、うまく誘導していく度量も必要かもしれません。
感情的になってしまってお互いの妊活がおろそかになるよりは、冷静に話し合ってなぜ妊活が必要なのかを説き、どういうことをして欲しいかを、妊活情報を集めるのが得意な女性がリードしてあげてはいかがでしょうか。
男性の妊活が必要な理由
不妊の原因が男女半々ということは、女性だけではなく男性も女性もそうですが、妊娠しやすい体を作るために必要な栄養素を摂るなどといった、生活習慣の改善が必要です。
女性ばかりが頑張って、男性は暴飲暴食していては、効果も半減。
喫煙や飲酒は精子の量を減らし、栄養バランスを考えた食生活を送らなければ悪影響がでます。ストレスも性交渉に影響を及ぼすことがある上に、精子の量や質にも影響が出ます。
このように男性側にも意識して妊活をしてもらうことが、スムーズな妊娠へとつながるのです。
世界全体で精子量が減っている?
今や6組に1組は不妊に悩んでいるといわれるほど、不妊率が高まっています。
世界保健機関によると、この50年で男性の生殖能力は低下しているそうで、精子数が減っているために、普通に夫婦生活を送っていても妊娠しにくい状況になっているそうです。
今後は男性側の妊活は、今後ますます重要になっていくことが予想されます。
男性にもっと意識を高めてもらうよう、普段から女性が話題にしておくとよいでしょう。
男性のプライドも尊重してあげて
とはいえ押し付けは難しく、あまり女性側からがみがみ言っても、反発してしまう男性も多いもの。
男性のプライドも考えて、命令口調になることなく、夫婦の共同作業であることを解ってもらえるよう努力してみましょう。
記事まとめ
男性側の意識を急に高めるのはなかなか難しいことですが、もし周囲に男性側も妊活していたという人がいたら、男性同士なら相談しやすいので、そのカップルを招いて話を聞くという方法も効果的。
妊活は長丁場になる場合もあるので、夫婦ともにカリカリしていては生活が楽しくなくなってしまいます。情報を共有し、話し合う、そんな姿勢で妊活に臨みましょう。